
Hokkaido · 温泉/自然奇観
登別温泉と地獄谷
約1万年前の火山噴火が残した爆裂火口「地獄谷」。今も毎日大量の温泉水が湧き出し、温泉街全体に9種類の泉質を供給している。
所在地
北海道登別市
伝説と物語
地獄谷の名は、硫黄の煙と煮えたぎる泥が仏教の地獄絵図のようであることに由来する。民間には鬼の「湯鬼神」の伝説があり、登別駅前や温泉街には親善の鬼の像が立ち、病を祓い福を祈る想像から生まれたものとされる。
歴史と背景
地獄谷は日和山の噴火でできた爆裂火口の跡で、直径は約450メートル。江戸時代にはすでに傷を癒しに来る人がおり、武士が戦の後にここで傷を治したという言い伝えがある。明治以降に温泉地として開発され、大湯沼や奥の湯では今も灰色の硫黄泥が沸騰する様子が見られる。登別の泉質は硫黄、食塩、鉄、放射能泉など9種類に及び、「温泉のデパート」と呼ばれている。
土地の暮らし
登別は北海道第一の温泉郷の風格を持つ。老舗旅館が極楽通りに沿って並び、間欠泉や鬼のパフォーマンスが昭和の温泉街の賑やかな底色をなす。一方、山のほうへ10分歩けば硫黄の匂いと蒸気の音だけになり、動と静の落差が大きい。地元には「地獄谷の鬼は悪鬼ではなく守り手」という語りがあり、鬼の像の表情はどこかとぼけており、祭りの時期には衣装を替えることもある。
風習
夏の登別地獄まつりでは鬼神輿の巡行がある。入浴は「まず洗ってから浸かる」の作法に従う(詳しくは特集J1を参照)。
信仰
仏教の地獄観や民間の鬼信仰と関わりがある。温泉街には薬師如来など癒しへの信仰の痕跡が見られるが、全体としては単一宗教の場ではなく民俗信仰に属する。
土地の作法
地獄谷の遊歩道の外は高温の危険地帯であり、道を外れて地表を踏むことは厳禁(薄い殻の下は熱い泥である)。硫黄泉では銀のアクセサリーが変色するため、入浴前に外すこと。強酸性の泉には長く浸からないほうがよい。
訪問のヒント
四季を通じて楽しめるが、紅葉と冬の雪と蒸気の組み合わせが最も写真映えする。地獄谷は朝7時前はほぼ無人。温泉街に泊まれば徒歩で往復でき、日帰り客の車のピーク(11~15時)を避けられる。
近くで味わう
地獄蒸しの温泉卵(温泉たまご);登別閻魔焼きそば(登別閻魔やきそば、辛味の焼きそばで地元のB級グルメ);海鮮丼(登別近海の海産物);牛乳プリン/ソフトクリーム(登別酪農);鬼の顔の饅頭などの土産菓子
極楽通り商店街、温泉街の旅館の会席、登別駅周辺の食堂
閻魔焼きそばは辛さの段階があるため、注文時に辛さを確認すること。温泉卵は屋台での立ち食いが多く、食べ終わったゴミは持ち帰ること
定食1,200~2,000円(約56~94人民元、相場の目安);旅館の1泊2食は15,000円から(約705人民元から、相場の目安)
日帰り入浴なら、複数の泉質の大浴場を持つ旅館を選ぶのが最も割安。硫黄の匂いが衣服につくため、着替えと密封袋を用意するとよい。
資料の手がかり: 登別市公式観光協会、登別地獄谷の公式紹介、JNTOの登別ページ。
写真の出典 · Calistemon · CC BY-SA 4.0
